4月23日(月)

ファンシーワークスさんの講習の前の日に、実家の家族がクロゼットの整理をすると言って
(元の)私の部屋のクロゼットの中を片付けていました。
私は、グーグリーちゃんを朝から作って完成させる予定だったのですが
どうしても片付けに参加しなければならないワケがありました。
荷物の半分は私が置いていった私の物。
その中に10年程前に書いていた日記を隠していたからです。
実は子供の頃から辛い事や悲しい事があると日記に書き記していたので
中学頃から書き始めた日記は、数え切れないほどの数になっていました。
十代の後半、私はどうしても「許す事が出来ない人」がいました。
その人を許すそうと自分に言い聞かせるのですが、日記にはその人から受けた
心の叫びが書き綴ってあり、読み返す度に悲しい気持ちが甦りなかなか許せない・・・・。
人は「愛する」という素晴らしい気持ちを持っているのに、「許せない」というマイナスな気持ちも
持ち合わせている矛盾に苦しみ、10年以上も自分の中で葛藤していました。
そしてある日、中学から書き綴っていた10冊以上の日記を処分しました。
処分した以上、自分の気持ちをその時の気持ちになって振り返ることはありません。
人間は都合のいい事に、記憶は薄れていくから。
そして、その日記を処分してからも葛藤し、ようやく10年以上もかかってその人を許す事が
出来ました。今は、その人に心から感謝しています。
あの頃の日記を処分してから、また家の騒動で悲しみを綴る日記は始まりました。
今の家に引っ越す前にクロゼットに隠した沢山の日記を
実はどこに隠したのか忘れてしまい、ずっと気になっていたのでした。
何かあるとクロゼットに入っては、探していたのですが
自分で隠したのにどこに隠したのか思い出せない・・・・・・。
(まるで、骨を庭の片隅に隠して忘れてしまう犬のようです)
私がいない時に片付けて発見されては、大変な事!
そんなわけでグーグリーちゃんを作る事は諦めて、荷物の処分をしながら日記を探したのです。
確かもう着なくなった洋服を入れた衣装ケースの下に沈めたはずなのに・・・・っと探すもない。
あちこち処分する荷物の中をホジクリ出しては探しようやく発見!
中が見えないように色つきのビニールに包んでテープが頑丈に貼り付けてありました。
包んであったビニールの表に
「ここには悲しみが一杯詰まっています、どうか中を見ないで下さい。そのまま処分して下さい」っと
書いてありました。(自分が書いたのに、それすら忘れていました。)
多分、独り者の私は自分に何かあった時の為にそこにメッセージを書いたのだと思います。
「どうか中を見ないで・・・・」っと書いてあるのに、どんな事を書いた日記なのか
忘れてしまったのでビニールを破って中を見てみました。
中から出てきたのは、見覚えのある懐かしい表紙の日記が数冊。
以前処分した中学から書いていた日記は、大学ノートだったのに
ハードカバーに素敵なバラのプリントがされたしっかりとした日記。
思わず何を書いていたのかペラペラとめくって読み返してみました。
もう忘れていた事なのに、そこにある文章を読んだだけで一瞬にして記憶が甦り涙が出て
読み進める事が出来ない・・・・・・。そんな文章ばかりでした。
何せ悲しい時にしか書かなかった日記です。思わず、読むのをやめて再びビニールに包みました。
そしてゴミ処分場に持っていく荷物の箱の底に沈めました。
数年、ずっと気がかりだったクロゼットの中で行方不明になっていた日記たちを処分して
今はとても気持ちがすっきり。
お腹の脂肪が落ちたような爽快感(?)です。
記憶が薄れていく・・・・・・それは生きて行く上でとても大切な
すごい事だと感動してしまいました。人は、いつまでも悲しみの中にはいられないのですから。
日記に綴らなければいけない心の葛藤や悲しみもあったのですが、
この数年、私は全く日記を書いていません。それって日記につける悲しい事が無いから。
自分の好きな事を仕事にしていい人達に囲まれて・・・・・、
アトピーが悪化したり、落ち込んだり、凹む事はしばしばありますけど
ただただ幸せな毎日と健康な体に感謝しています。
でもこんな風に思えるのも沢山の日記に綴った自分があったからかもしれません。

そんなわけで、グーグリーちゃんの製作が、徹夜になってしまったという次第です。




これからは楽しい事を大切な人にいただいた素敵なネグリンのノートと
衝動買いしてしまったCath Kidstonのお茶目なノートに綴りましょうっと♪